日本断易学会の坤綬の認定を受けました。それで勉強は終わったわけではなくて、今でも、継続して勉強しています。断易(五行易)はとてもとても奥が深く、これですべてを習得したとはとても言えません。
断易は、卜筮正宗(ぼくぜいせいそう)や増刪卜易(ぞうさんぼくえき)といった清の時代に著された本が、そのバイブルとされているそうで、その本や遣唐使時代に入ってきた易が研究されて、断易として研究されてきたということです。一方、六爻占術という最近中国から入ってきた易法は、同様な書籍だけでなく、口伝で伝えられてきたことも含んでいるということです。こういった口伝による伝承は、算命学にもあり、清王朝が滅んだ際に日本へと伝わって算命学として体系づけられたということです。
勉強すると分かるのですが、断易は、六爻占術と比べて、かなりシンプルになっていて、例えば六神(青龍、朱雀、勾陳、とう蛇、白虎、玄武)は断易ではほとんど使われませんし、納甲は手計算ですることはなく、納甲表を使って出すことが進められます。占いで使いこなす情報量は圧倒的に六爻占術の方が多いのですが、断易は断易でシンプルゆえの良さがあります。それは、禅宗のお寺の庭のようなシンプルさです。シンプルではあるけれど、それゆえに伝わることもある。その感覚は、日本人にしかわからないことなのかもしれません。ですが、それゆえに良いものでもあると思うのです。そして、その一方で、日本で発達した禅宗の背景にある、もっと大きな仏教としての深みは、その歴史的変遷とともに、希望や必要に応じて学べばよい、そうも思うのです。日本人は日本のラーメンやカレーが大好きであり、その一方で、本場の中華やインドカレーも大好きなのだから、です。