心理学者河合隼雄さんの著書こころの処方箋を読んだ。この本を読んだきっかけは、野口嘉則さんがウエブセミナーで推薦していたからです。
河合隼雄さんという方について
河合隼雄という方は凄い方なのですが、どう凄いかというと本の裏側のプロフィールから引用すると、
京都大学名誉教授、日本におけるユング心理学者の第一人者で臨床心理学者、文化功労者。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察しつづけ物語世界に造詣が深い。
もともと京都大学理学部卒業ということですが、心理学者というのが理系?文系?と不思議というか、でも文系理系という分け方の枠を超えた方なのでしょう。
実はユングは易に興味を持った人で、易という切り口で、ユング→河合さんという方は知っていましたが、著作は読んだことがありませんでした。野口さんが推薦されたのをきっかけにアマゾンで買って読み始めました。
本の構成
各4ページ、全部で55の章で構成されています。各章が4ページでまとめられているので、読みやすい構成です。
じっくり読むことを決意
読み始めてすぐ考えたのが、この本は良い本なので、じっくりしっかり読もうということでした。読んだ章はメモ用紙に既読がわかるように読んだ章の題なり気づきなりをメモすることにして。
どんなことが書かれているか?
この本、各章の題を読むだけで、それなりの気付きがあります。たとえば、「絵に描いた餅は餅より高価なことがある」「人間理解は命がけの仕事である」「生まれかわるためには死なねばならない」「道草によってこそ「道」の味がわかる」等々です。
感想~本当に良い処方箋!
とかく、本を売るために、極端なことを、あえて書かれた本がありますが、この河合さんは、そういったことがなく、極端な考えを唱える人がいるが、云々と両論併記して、さらに河合さんなりの切り口で考え、処方箋が書かれています。ですので、本を読んで影響を受けて、極端な行動に走ってしまう恐れはありません。そういう点では良心的な本であり、読み終えても手元に置いて時々また読み直したくなる、そんな本です。おすすめします。
追記
河合さんすでに10年以上に亡くなっていました。一度は講演等話を聞いて、直接波動を感じてみたかったです。