どんぐりから芽が出て林になり、椎茸になり、最後は土に
今年の春の椎茸は、自分でも納得いくものというか自分でもびっくりするくらい良いものができるようになりました。そこで今の状況というか考えをまとめておこうと思います。
『どんぐり原木化栽培』
椎茸は菌床栽培のものと原木栽培のものがありますが、私の椎茸は親父が山で拾ってきたどんぐりをかつての芝畑に埋めて、それが芽を出して育って木になり、そのくぬぎの木を切り倒して、ほだ木にして、種駒を打ち込んで生えてきたものです。ですので、単なる原木栽培ではなくて、『どんぐり原木化栽培』と呼ぶことにしました。
椎茸の種駒は『すその360』
椎茸種にも色々な種類があり、私が採用しているのは、すその360。裾野市佐野にある日本農林菌種株式会社
によって独自に開発された菌種を使っています。肉厚のとっても美味しい椎茸なのですが、その「すその360」を海抜約360メートルの裾野市下和田で作っています。これは偶然ですが、なんとも有難いことです。
『循環システム』の成立
くぬぎの木からは毎年たくさんの落ち葉が落ちます。その落ち葉、集めてお茶畑に持っていったり、落ち葉だけをどっさり集めて堆肥化をしています。おかげで、お茶畑には放線菌がたくさんいるように見えます。そろそろ、カブト虫の幼虫も発生してくるのでは?と期待しています。そこで育ったカブト虫やクワガタが夏にはくぬぎ木の樹液に集まって来るとさらに嬉しいです。さらに、くぬぎの木は切り倒しても、その切り株から、まるで雑草のように生えてきます。ですので、他の木よりも回転が早いようです。このシステムを拡大していけば、スギ花粉の発生抑制や、里山再生の一助になるかとも思います。
『生体エネルギー活用』
農業の連作障害の克服から生まれた生体エネルギー農業。そのエネルギー資材を活用してよりレベルの高い世界を目指します。メシマコブやアガリクスといったキノコは制癌効果があると言われていますが、同じキノコである椎茸で、同様な効用をいつかは作り出したいです。
気の長い話として
外山滋比古先生のカクテルを作るな、酒をつくれ!の世界に少しは近づけたかな、、と思っています。まだまだ先は長いですが。
以上です。