マラソンの大迫傑選手

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東京オリンピックマラソンで、大迫傑選手が6位に入賞しました。とてもかっこいいと思いました。大迫選手は、日本での選考会で2位に入れず、代表決定が一番最後の3人目の選手でしたが、本番のオリンピックでは、日本選手ではトップ、全体で6位入賞という立派な成績でした。
大迫選手は早稲田の一年生の時に、箱根駅伝で一区でいきなり区間賞を取りました。それ以来、ずっと気になっていました。出身は東京都町田なのですが、高校は長野県の佐久長聖高校へ進んでいます。佐久長聖高校は、陸上の長距離が強く、全国から若い有望な選手が集まるようです。静岡県出身の有名な長距離ランナー佐藤悠基選手も静岡県の高校には進学せずに佐久長聖高校に進学してしまいましたのでよく覚えているのです。それで、一度佐久長聖高校を見学に行ったこともあります。

早稲田卒業後は一旦日本の企業に就職したものの、そこを辞めて渡米、アメリカにてトレーニングを積んできました。
その彼が、マラソンで日本記録を出した時でしょうか、詳細は忘れてしまったのですが、座右の書に
禅マインド ビギナーズ・マインドという禅の本を挙げているのを知ったのです。まだ若い陸上選手が、この手を本を座右の書として挙げるのが新鮮でした。また禅の本というと鈴木大拙さんの方を挙げる方が一般的な気がしたからです。

でも、鈴木俊隆(しゅんりゅう)先生の著作の方が、実践的で私にはとっつき易い。それに俊隆先生は静岡県のお寺に縁が深く、その点でも親近感がありました。そういった点でも、大迫傑選手に親近感を勝手に持ったのでした。

30キロ過ぎて、優勝したケニアのキプチョゲがペースを上げ時に、より上位に着いていくか、というポイントでは、
「下手に3番以内を狙って行くと大きな崩れがあるので、ひとつひとつ対応できる範囲で、身体と相談しながら走ってきました。」と冷静に判断していた。

そして、「しっかり、次の世代につなげるように…。」

30.5キロ付近での入賞狙いで行くか、メダル狙いで行くかという判断ポイントについて、鈴木健吾選手や神野大地選手は、2位集団に付いていったら、メダルの可能性もあったのではないか?と言っているようですが、どちらも、大迫選手より若い選手です。ですので、大迫選手の思惑通り、彼らがメダルを取る下地は整ってきているのではないのでしょうか?

かつて、早稲田の瀬古選手が、まるで修行僧のようだと評されたことがありました。その早稲田の伝統を引き継いだからか、そうではないのかもしれませんが、大迫選手は禅僧のような精神的に成熟した、素晴らしいパフォーマンスでした。

(明日へつづく)


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富士山

この記事を書いた人

三上あき
アグリセラピスト
占術家(断易)
日本断易学会認定(坤綬)

趣味温泉巡り。特に草津、万座、西伊豆がお気に入り。